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01 下曽我駅前出発
今年の冬は寒い日が続くが、この日は暖かかったです。
茅ヶ崎郷土会の285回史跡めぐりは、小田原梅まつりに合わせ、午前中に曽我の史跡をめぐり、昼から流鏑馬を見ることにしました。
急きょ、NPO法人 小田原ガイド協会にめぐりの案内と解説をお願いすることにして、駆けつけてくださったのは協会々長の堀池衡太郎さんでした。駅前は観梅の人で混雑していました。
地図に掲げた番号の順に回りましたが、飛ばしたところもあります。取捨は堀池さんにお任せしました。
02 宗我神社(そがじんじゃ)
江戸時代までは小沢明神と名乗り、明治になって宗我神社と名を変えました。社殿は大正12年(1923)関東大震災後に復興したと説明版にありました。境内の大木の梢にたくさんのヤドリギが付いていたのが印象的でした。
03 法輪寺 小田原市曽我谷津400
臨済宗建長寺派。天保2年(1831)の火災で、本尊の運慶作と伝える地蔵菩薩坐像が焼失したと説明版にありました。もしも残っていたら、大変なことになっていることでしょう。昨今の運慶ブームはすごいですから。
元禄のころこの地で修行した木食僧の澄禅上人が遺した、一針ごとに念仏を唱えて縫い上げた「一針一拝の二十五条袈裟」と、夢の中で感得したとされる「狗留孫仏の舎利」が安置されており、薬師堂前には上人ゆかりの宝篋印塔があるそうですが、残念ながらこれらは拝みませんでした。
04 大光院 小田原市曽我谷津487
小田原市教育委員会が建てた説明版に次のように書いてありました。
「文明18年(1486)の起立と伝え、はじめ本山修験で小田原の玉瀧坊に属したが、明治初頭に天台宗園城寺派に変わった。堂前に「神変大菩薩」の石塔が建ち、明治32年の記録がある。これは役行者のこと。久しく里修験として続き、地鎮祭、建前、病気平癒などの祈願が行われている。」
茅ヶ崎郷土会では平成27年度に県内の修験道の聖地を回っています。
05 城前寺 小田原市曽我谷津592
「曽我の傘焼きまつり」が行われることで有名でした。それが2011年から中止になっているという新聞記事を見ました。しかし小田原市役所「小田原の観光」HPには今も行われているように書いてあります。復活したのでしょうか?。
曽我の地では、曾我兄弟との関係をウリにしています。城前寺では、本堂の裏手にある曽我十郎・五郎兄弟、養父曽我太郎祐信、実母満江御前の墓と伝える4基の五輪塔をPRしています。私はチョット抜けて撮影だけしてきましたが、時間の関係でしょうか、一行は寄りませんでした。
06 雄山荘跡
太宰治が小説『斜陽』を書いたとき、登場人物たちが暮らしている住まいは、ここに建っていた建物、「雄山荘」からイメージしたのだそうです。パソコン情報にいろいろとヒットします。焼失したそうで、更地が残っていました。それでも人気スポットであるらしく、大勢の人が訪れていました。西を向いた斜面で、小田原市とその向こうに箱根の山々、さらに冨士山が一望できます。
07 しだれ梅
個人宅の中にあります。かなり大きな木ですが、説明者堀池さんの話では半世紀もたっていないとのこと。まだ一つも咲いていませんでした。
08 大運寺跡
大運寺は『新編相模風土記稿』の曽我原村に書かれていますから天保の頃まではあったことになります。その後廃寺となったらしく、今は城前寺管理の墓地になっています。墓地の入り口に、石仏愛好者には有名な、「庚申供養」の銘がある丸彫りの石の閻魔坐像があります。『風土記稿』に「閻魔石像 もと村内別堂に安置すと」とあるのが、この閻魔様のようです。説明が略されましたのでやっとピンぼけ写真を一枚撮っただけでした。
09 別所の辻の唯念の名号塔
これも有名な名号塔です。サイトにもたくさん取り上げられています。ピンぼけ写真を一枚撮っただけで先を急ぎました。向かって左側面に「元治元甲子歳(1864)/初冬 佛歓喜[ ]」という文字がありました。
この地は、興味深い石仏がたくさんある土地です。混雑を避けて再度回ってみたいと思いました。
この辺り特有の形のサイノカミが方々で私たちを迎えてくれていましたが、挨拶をしているいとまはありませんでした。
ここでガイド協会の堀池さんと別れ、私たちは流鏑馬会場を目指しました。堀池さん、たいへんお世話になりました。ありがとうございました。
10 梅祭りの流鏑馬
梅祭りのイベントして行われています。流鏑馬は武田流だそうです。公益社団法人 大日本弓馬会の実演です。
県内の流鏑馬は、土地柄、頼朝と結びつけて説明されることが多いようですが、年占(としうら)の神事としてその始まりはもっと古い時代にさかのぼると、私などは考えています。神様の意向を伺うという趣旨は、山北町の室生神社の流鏑馬がよく伝えています。
各地で行われる流鏑馬は観光イベントの一環となっていますが、開始に当たって神事が執り行われることが元々の姿を留めているようです。
伝統文化を保存するためには、観光イベントの中で生き延びることが、一つの手立てなのでしょう。それにしても大勢の人たちが見に来ていました。私たちもその一人だったのですが。
<茅ヶ崎郷土会では、平成28年に県内の流鏑馬を見学しています。>
photo 前田会員 平野会員
report 平野会員
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きめ細かなご報告に感謝です。
茅ケ崎郷土会のホームページを開いてくださる人が増えることを期待しています。