茅ヶ崎の野鳥たち 南部の海辺編 (47)シロチドリ

茅ヶ崎の南西部(主に柳島の海岸)で見かけた野鳥たちをアイウエオ順に紹介しています。生態の説明文の一部は『ぱっと見分け観察を楽しむ 野鳥図鑑』(ナツメ社刊)から引用しました。  【杉山 全】

シロチドリ

柳島海岸で撮影した。
干潟や河口などに生息し砂浜を好む傾向がある。
単独または数羽の群れで見られる。
動物食で、ゴカイや昆虫を捕食する。

Wikipediaに次のように紹介してあった。
餌を捕るときはジグザグとした移動と静止を織り交ぜて素早く獲物に詰め寄り捕食する。

砂地に浅い窪地を掘って産座に小石や貝殻などを敷いた巣を作り、日本では4–7月に1回に3個の卵を産む。雌雄交代で抱卵し、抱卵期間は23–29日。

親は巣に外敵が近づくと翼を広げて身を屈め傷ついた振り(擬傷)をして巣から離れ、外敵の注意を巣から反らす。雛はその間じっとして動かず、保護色により周囲の小石と区別がつきづらくなる。

これらのことは〈コチドリ〉共通している。

photo & report 杉山 全

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こんにちは!花たち シラン(紫蘭)

2020年05月06日(水)曇
真夏日があったり肌寒かったり。それに強風の日もあって、天候が落ち着きません。
たった今しがた、雨が降り出して雷まで鳴りました。
草木の新芽はぐんぐん伸びて、みどりが鮮やかです。
春の花たちが一段落し、これからは初夏をいろどる花々の季節。

茅ヶ崎市芹沢から、近所や庭に咲く花たちを紹介します。

あわせて、コロナさわぎについて、思い浮かんだことを少しずつ。

シラン
どこにでも見るありふれた花
我が家では一昨日あたりから開き始めました
ありふれた花は見過ごすことが多いですが、写真にして眺めるとなかなかです

朝日新聞 2020年4月8日(水)に、コロナ騒ぎに関する、大澤真幸さんへのインタビュー記事が載っていました。題して 新型コロナ 国家を超えた連帯の好機

新型コロナウィルスが急速に世界中に広まったのは「今、私たちがグローバル化の中にいるから」ということは、私(石野)にも分かります。
新型コロナウィルスの蔓延は、このグローバル化が進む中で避けては通れない根源的な問題点として、大澤真幸(おおさわまさち)さんが次のようにインタビューにこたえているのです。
(大澤さんとは話したことも会ったこともないですが、朝日新聞の読書欄に世界の古典を分かりやすく解説されていて、私は毎回楽しみに読んでいます。また、2019年3月に講談社現代新書で『社会学史』という本を出されて、これも大変面白く、また勉強になりました。)

大澤さんは
コロナウィルスがここまで広がったのは『グローバル資本主義』という社会システムが抱える負の側面、リスクが顕在化したから」と述べています。

現代の日本で感染拡大を抑えられても、世界中に感染が広がっている限り、封鎖による経済的打撃から逃れる方法はなく…」とあり、グローバル化と国家の関係に話は展開します。
感染症に限らず、気候変動など、人類の持続可能性を左右する現代の大問題(例えば二酸化炭素の排出抑制や今回の新型コロナウイルス対応など)は『国民国家のレベルでは解決できず、国家のエゴイズムが問題を深刻化させてしまう』という共通点があります。」
社会システム自体がグローバル化し、解決には地球レベルでの連帯が必要なのに、政策の決定権は相変わらず国民国家が握っている。」

グローバル化の中で生じた問題を、国家がさらに混乱させている例として次の2点を指摘しています。
二酸化炭素の排出を抑制する国際協力が不可欠ですが、米国が国際協定から離脱する、新型コロナウイルスに関する中国の情報隠蔽も同様」

そういう中で、新型コロナウィルスにどう立ち向かうべきか、に関して
WHOよりもはるかに強い感染対策をとれる国際機関を設立することが必要です。新型感染症対策では、その機関による調査・判断・決定が、各国政府の力を上回る力を持つ。各国の医療資源を一元的に管理し、感染拡大が深刻な地域に集中的に投入する。人類が持つ感染症への対抗力を結集し、最も効率的に使えるようにするのです。」と述べています。

このような施策を
新型コロナウイルス問題がそうした膠着状態を変える可能性があります」と述べます。
問題の最中にいるからこそ、その問題を解決する努力も生じるという立場です。
人間は『まだなんとかなる』と思っているうちは、従来の行動パターンを破れない。破局へのリアリティーが高まり、絶望的と思える時にこそ、思い切った事ができる。この苦境を好機に変えなくては、と強く思います。」と、インタビューを結んでいます。

グローバル化は、「人間は皆、きょうだい」という理念に基づいて進んでいるとも言えましょうが、現実に、そしてより強力に、経済のグローバル化を推し進めているパワーは、人間の限りを知らない欲望であると、私(石野)などは受け取っています。
地球上に人間がいる限りグローバル化は進むことでしょう。
グローバル化が進む限り、新型コロナウィルス蔓延のような混乱は今後も起こることでしょう。

次の「こんにちは!花たち」にも、コロナ騒ぎを契機に掲載された別のグローバリゼーション記事を紹介します。

photo & report 石野治蔵

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こんにちは!花たち ツツジの花柄摘み 2020.05.05  

今日はこどもの日
しかし 子供たちも大人たちも家の中にいるのです。しかたなく。

早朝、霧に包まれていました。蜘蛛の巣が目立ちました。今は晴れています。

茅ヶ崎市芹沢から、近所や庭に咲いている花たちを紹介します。

ピンクつつじの花柄
レッドつつじの花柄

花を楽しんだあとに、花柄を摘み取ります。
この作業が実にメンドクサイ
でも、これをやっておかないと、来年、うまくは咲いてくれません。
また、同時に剪定もしておきます。でないと樹形が乱れます。

花柄摘みに手がかかるのはまず、ツツジ、アセビ、これから花を付けるサツキツツジ。
種の元になる子房も一緒に摘み取ります。ツツジの類はそれを持ってむしり取りますが、アセビは引っ張っても取れないので一つ一つはさみでチョン切ります。実にメンドクサイ。

「まだ満開だよ」と言われても、盛りを過ぎたなと思ったら、容赦なく摘み取ります。
時期を逃すと、さらにメンドクサクなりますから。


最後までコントか本当か分からない手品のように消えたおじさん(大坂市 澤田佳世子)

新聞に載っていた歌です。
朝日新聞2020年4月26日、日曜版の「朝日 歌壇」。
選者の評に、「コロナウイルスを読んだ歌が多いのはもちろんだが、志村けんさんの急逝を歌った歌が多かった」とありました。馬場あき子さんと永田和宏さんと、取り上げた選者が二人もありました。
ウイルスに感染したためにあっけなくこの世を去ってしまった志村さん。
そのことを、志村さんのノリで軽~く表現して、絶妙の志村挽歌になっていると思います。
私なども、志村さんの突然死で新型コロナウィルスの恐ろしさを、あらためて知ったものです。

挽歌 ばんか いいなぁ
私があの世に行くときは…
志村さんはチョウ有名だったからなぁ
そうだ 自分で作っとこっト

こどもの日だからネ
兜くらい飾らなきゃ

photo and report  石野治蔵

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こんにちは!花たち ヒメウツギとクサノオウ 2020.05.04(月) 

茅ヶ崎市芹沢から、近所や庭に咲く花たちを紹介します。

午前中小雨、午後曇

ヒメウツギ
その花
小さな花がかたまっています。
その一つひとつをよく見ると、きれいなもんだナーと感心します。

ウツギにもいろんな種類があります。我が家の庭に咲くのはヒメウツギ。
樹形も花も小さいです。新芽が伸びると止めるので大きくはなりません。
「卯の花の 匂う垣根に 時鳥 早も来鳴きて」と歌いますが、今年はまだホトトギスの忍音(しのびね)を聞きません。

先月、4月22日の朝日新聞夕刊にある「地球防衛家のヒトビト」(しりあがり寿さん)の四コママンガには感心しました。
この家のお父さんが、コロナ対策のために誰もいなくなった都会の道路を歩いています。そして、ふと、ゴホゴホと咳。「マズイ」と気づいてあたりをキョロキョロ。でも、誰もいません。
四コマめには、「咳(せき)をしてもひとり」。

この有名な句を、この時期に、絶妙なタイミングで一投。
おかしみと寂しさと皮肉と、こんなマンガを見ることができて、生きてて良かった。

クサノオウ
先月から咲いていました
もっと背丈が伸びます
その花
先に咲いたものは種になって篋に入っています


クサノオウという名前ですが、どんなことからその名になったのか不思議です。「草の王」と書いてみると、実物の感じとはぜんぜん違いますから、こうは書かないことは確か。
ネット情報によると、毒草だそうで、漢方では薬用されるとありました。
茎を傷つけて出る液でかぶれる人もあるそうです。

「毒が薬になる、薬も毒になるときがある」

(そうつぶやいてみて、何かいいナー)

photo & report 石野治蔵

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こんにちは!花たち 2020.05.01(金)晴 キンラン・ギンランを訪ねる

 茅ヶ崎市芹沢から、近所や庭に咲く花たちを紹介します。

キンラン
キンラン(金蘭)というより、黄色い蘭でキラン(黄蘭)という方がいいように思えます
ギンラン(銀蘭)
今年は見つけられず、去年撮影の画像です

自宅から歩いて1時間ほどのところに、藤沢市が管理している谷戸(やと)があります。
そう大きくはない谷で、中央に小さな水の流れがあり、その両側は低地(昔は水田)、さらにその両側は傾斜地で雑木林、それを上り詰めると台地上になって畑が展開しています。
ここに都市の中では消え去った小さな生き物や昔からの植物などが生き延びていて、藤沢市はそれらを保護しているのです。
虫が好き、植物が好きという人にとってはワクワクするところでしょうが、私にとっては、この時期だけに花を開くキンランとギンランが見られるということだけで、出かけました。

谷戸の奥は去年と変わってはいませんでした
中央湿地の両側にある雑木林の中に去年はキンラン・ギンランがひっそりと咲いていました
谷戸の中央の低地と水の流れ
去年(2019)撮影

去年(2019年)も5月1日に訪れました。
野草に詳しいFUKAWAさんが案内してくれました。
その時はキンランもギンランも見ることができました。
しかし、今年はギンランの花は一本も見つけることができませんでした。
雑木林の中が明るくなっていて、倒木を処理したような跡があちらこちらにありました。おそらく去年10月の台風で大きな木が倒れたのでしょう。林内の様子が変わって、キンランより繊細なギンランが影響を受けているものと思われます。
さらに驚いたのは、谷戸への入り口部分が大きく整備されていたことです。立ててある看板には公園整備と書いてありました。

谷戸の奥を向いて
谷戸の入口を向いて

2020年4月3日(金)朝日新聞 に「福岡伸一の動的平衡―ウイルスという存在」というコラムが載っていました。
これを読んで、私は目からうろこが落ちる思いでした。要点を抜き書きすると次のとおりです。

今、新型コロナウィルスは忌み嫌われているが、宿主(例えばヒト)がウイルスに感染するのは、「宿主側が極めて積極的に、ウイルスを招き入れている」からである。
なぜそんな仕組みになっているかというと、「ウイルスこそが進化を加速してくれるから」なのだ。 どういうことかというと、「親から子に遺伝する情報は垂直方向にしか伝わらない。しかしウイルスのような存在があれば、情報は水平方向に、場合によっては種を超えてさえ伝達しうる」
「(ウイルスは)おそらく宿主に全く気づかれることなく、(種の間の)行き来を繰り返し、さまようウイルスは数多く存在していることだろう」

筆者は続ける。
「この(ウイルスの)運動は宿主に病気をもたらし、死をももたらす」
しかし「遺伝情報の水平移動は生命系全体の利他的なツールとして、情報交換と包摂に役立っていった」
さらに「病気は免疫システムの動的平衡を揺らし、新しい平衡状態を求めることに役立つ」
「個体の死は、その個体が占有していた生態学的な地位、つまりニッチを、新しい生命に手渡すという、生態系全体の動的平衡を促進する行為である」

このコラムは、私に、生命と死とを宗教とは違う地盤で考えさせてくれました。 

photo & report 石野治蔵

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