茅ヶ崎の野鳥たち 北部の丘陵編 004 オオルリ

ルリ色の歌い手

毎年、かわいい声で、歌うように現れます。オオルリです。
写真は2020年に堤の住宅街に隣接した林で撮りました。芹沢周辺にもいますし、毎年、中央公園にも飛んでくるそうです。
小鳥の中でも大きめで綺麗なブルー。見つけやすいです。
今年も良く歌っていますが、なかなか写真は撮らせてくれません。

「ウーン」
何か、考えています。
「考えてもしょーがない」
と、飛んでいってしまいました。

雄の背中は尾も含め光沢のある青で、尾の基部には左右に白斑がある。のど、顔は黒で腹は白い。
低山帯から亜高山帯にかけての山地や丘陵に生息し、とくに渓流沿いのよく茂った森林に多く、飛翔している昆虫を捕食する。
繁殖期に雄は高い木の梢で豊富な声量でさえずる。そのさえずりも姿も美しい。
渡りの時期には市街地の公園でも観察される。
日本へは夏鳥として渡来・繁殖し、冬季は東南アジアで越冬する。
Wikipediaより

photo & report 野の鳥探し隊 朝戸夕子

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茅ヶ崎の野鳥たち 北部の丘陵編 003 アマサギ

水田の乙女たち

5月31日、芹沢の田んぼにアマサギが十数羽飛んできました。
頭が亜麻色のかわいらしいサギです。
寒い時期には南の暖かい地方にいて、日本には夏鳥として初夏のころに来るのだそうです。
ちょうど水田の作業が始まるころなので、田んぼで見かけます。
全身真っ白の羽根だったのが、夏には頭や首が茶色がかったオレンジに変わります。この色を亜麻色と見て、アマサギと名づけられました。

漢字では「亜麻鷺」です。色見本で、亜麻色はどんな色かな と調べると、手紙を出すときに使う封筒に似た色が出て来ます。オレンジではありません。
「亜麻色」は植物の「亜麻」から来ています。高級麻地のリネンの材料です。まだ仕上げられていない原材料としての麻糸の色が茶封筒の色なのかも知れません。見たことはないのですが。
それが亜麻色というと、金髪とかオレンジとかも意味するのだそうです。どうしてなんでしょうネ。すてきな色と解釈されている方の亜麻色で名付けて貰って、アマサギたちは喜んでいます。

食性は動物食で、主に昆虫、クモを食べるが、魚類、両生類、小型爬虫類、甲殻類なども食べると紹介してありました。(Wikipedia)
水田は、格好のえさ場なのでしょう。

サギの仲間ですが、小型なのでやさしい感じの親しみやすい野鳥です。
寒くなると暖かい国に帰っていきます。

photo 野の鳥探し隊 朝戸夕子
report 芹澤七十郎

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茅ヶ崎の野鳥たち 北部の丘陵編 002 ホトトギス

初夏 ホトトギス しきりに鳴く  小出地区の堤で撮影

テッペンカケタカ キョッ キョッ キョッ キョ キョ
トッキョキョカキョク キョッ キョッ キョッ キョ キョ

5月になると小出地区の山林で聞こえます。
ホトトギスの鳴き声です。

「縄張りをしらせるため、夜中にも、まだ暗い早朝にも鳴きますが、姿を捉えるのは、なかなか難しい鳥です」とは、撮影者の言葉です。

Wikipediaに次のように書いてありました。
「インドから中国南部に越冬する個体群が5月頃になると中国北部、朝鮮半島、日本まで渡ってくる。日本では5月中旬ごろにくる。他の渡り鳥よりも渡来時期が遅いのは、托卵(たくらん)の習性のために対象とする鳥の繁殖が始まるのにあわせることと、食性が毛虫類を捕食するため、早春に渡来すると餌にありつけないためである。」

「托卵(たくらん)」つまり、他の鳥の巣に、知らんぷりしてそっと卵を産んで、そのまま育ててもらうことをたくらんでいるのです。
ホトトギスはウグイスの巣に托卵します。そこでウグイスが産卵するころやってくるのです。

托卵をたくらんでいる顔です

 万葉集1477番目の歌 大伴家持(おおとものやかもち)
卯の花も いまだ咲かねば ほととぎす 佐保の山辺に 来鳴き響(とよ)もす
(卯の花がまだ咲いてないのに 佐保の山辺に今年もちゃんとやって来た来たホトトギスが 山の中に響き渡る声で鳴いているよ)

ヒメウツギの花

卯の花はウツギのことです。
ホトトギスがやってくる5月のころに花を付けます。
卯の花とホトトギスは季節を同じくしているので、相性がいいのか、万葉集には一緒に歌われた歌があるのだそうです。

万葉集1491番目の歌 大伴家持
雨降る日にホトトギスの鳴くを聞く歌
卯の花の 過ぎば惜しみか ほととぎす 雨間(あめま)も置かず こゆ鳴き渡る
(卯の花の散ってしまうのをおしんでか、雨の降っているのもかまわずに、鳴きながらホトトギスは飛びまわっているよ)

ホトトギスは卯の花を、気の合う相棒と思っているのでしょう。
その花が散ってしまうと自分一人になってしまうので、まだ咲いている内にいっしょけんめいに鳴いておこうと、降りしきる雨の中でも鳴いている というような歌です。
「雨間」は「雨の降り止んだとき」がホントの意味ですが、ここでは「雨がふっていても」のつもりで家持さんは歌ったようです。

ホトトギスの写真 野の鳥探し隊 朝戸夕子
report 芹沢七十郎

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茅ヶ崎の野鳥たち 南部の海辺編 (65)ハシビロガモ

茅ヶ崎の南西部(主に柳島・相模川の河口付近)で見かけた野鳥たちをアイウエオ順に紹介しています。生態の説明文の一部は『ぱっと見分け観察を楽しむ 野鳥図鑑』(ナツメ社刊)から引用しました。 【杉山 全】

くちばしがシャモジやシャベルのように長く幅広い形なのが名前の由来。
主に淡水域に生息する。2月頃に小出川に飛来する。オスの白い色が目立つ。
幅広いくちばしを水面に付け、水を取り込みながら進み、水中のプランクトンや種子などをこしとって食べる。これを水面採食という。

お食事中のご夫婦
そのあとのひと休み


羽づくろい
水浴び

Wikipediaには次のように書いてあります。
北アメリカ大陸やユーラシア大陸の高緯度から中緯度地域で繁殖し、冬季になるとアフリカ大陸北部、北アメリカ大陸南部、ヨーロッパ南部、インド、中華人民共和国南部などへ南下し越冬する。 日本では冬季に越冬のため飛来し(冬鳥)、北海道で少数が繁殖する。

日本にはユーラシア大陸の北部から来るのでしょう。ずいぶん遠くから渡ってくるのですね。

photo & report 杉山会員

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柳島海岸の崩落と修復工事を追う⑤ 2021.06.08

2021年03月01日から同年4月23日までの崩落現場

相模川河口に近い柳島の海岸で、波元の崖の崩壊とその修復工事が繰り返されています。
このことに気づいたのは今年になってからからですが、恐らく何年か前から続いていたことででしょう。
茅ヶ崎の海岸の砂浜がやせ細って、かつてはなだらかだったところが崖になっているところもあり、茅ヶ崎に住む者としては心配事の一つです。
海岸を管理しているのは藤沢土木事務所という県の部署です。たくさん所管している業務の中で、痩せる砂浜を管理し、手当てしていくことは大変な仕事だと思います。
なにしろ相手は大海原なのです。

柳島に住んで、海岸等の写真を毎日撮影している会員の前田さんが、その写真をこの茅ヶ崎郷土会のHP編集担当である私に送って下さるので、日を追って公開しています。
茅ヶ崎市内の「できごと」の一つとして記録しておくためです。

今までにupした記事は次のとおり。
① 2021年1月19日up 「柳島海岸の養浜工事
②     2月13日up 「柳島海岸 また崩落
③     2月18日up 「海が荒れる
④     3月 3日up 「柳島海岸またまた崩落」  

そして今回、⑤回目として、今年の3月1日に一応終了した崩落修復工事のあとの様子を、4月23日まで公開します。

前回の修復

前回の崖の崩落は2021年2月16・17日でした。荒天で海が荒れて海岸を襲い崩落しましたが、3月1日には次の写真のように、プラスチックの袋に砂を詰めた土嚢を積んで、仮復旧と思われる工事が終了しているように見えました。
並べた土嚢で、押し寄せる波を止め、また崖の上から落ちてくる砂を止めるための工事のようでした。

崩落する海岸の位置

Googleマップから切り取った相模川河口付近です。相模川の向かって左側は平塚市。
崩落現場は養浜事業で設けられた石積み護岸の東側(右側)です。
崩落すると修復されるのですが、サイクリングロードのすぐ脇まで崩落することがたびたびあるようです。
この場所に限って何回も崩落するのは、石積み護岸が影響しているのではないかと、素人ながら考えます。石積み護岸のすぐ右側の砂浜がえぐれているのも同じ原因ではないでしょうか。

積まれた土嚢が崩れる

最初の画像で見たように、3月1日には一応土嚢が数段積まれていました。
それが、5日たった3月6日には上の写真のように崩れていました。
この間、海が荒れたのかどうかは私たちに記録がなくなぜ崩れたのはは分かりません。
しかし写真から読み取れるのは、波が寄せて土嚢を崩したのではないかということです。

崖の上では地割れがして崩落が始まっています。波打ちぎわの砂が波によって持って行かれると崖が崩れていくのでしょう。向かって右側の写真は崩れる崖の様子です。

サイクリングロードの部分まで及んできました。

もちろんサイクリングロードは通行止めです。


砂が流され、崩落は進みます。
土嚢が砂に埋まって人の目に触れなくなれば、何事もなかったような日常がが戻ってきます。
3月1日に土嚢積みが終わって、50日ほどたった日の風景です。

2021年2月28日の朝のラジオで次の様に放送していました。
日本では明治39年(1906)から海面水位の統計をとっているそうです。
気象庁発表で、2020年の日本沿岸の海面水位は、年平均(1981~2010)と比べて約9㎝高く、過去最高の値だったと。黒潮が太平洋側沿岸に近づいて流れているからだとラジオは言っていたようですが、私の聞き間違いの所があるかもしれません。

2021年3月12日(金) 午前中、海岸浸食について市役所と藤沢土木に電話してみました。
市役所の農業水産課(だったと思う)では、茅ヶ崎市役所はこのことの担当ではないが崩落のことは確認している。藤沢土木を紹介する、とのことでした。

藤沢土木に聞きました。
海岸浸食は砂の流失によるもので、相模川上流のダムに溜まる砂を運んできて埋めている。
現在の崩落については崖下に蛇籠を置く計画を検討中、とのことでした。

photo 前田会員
report 平野会員

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