7月の海の日、茅ヶ崎は浜降祭一色に染まります。平成30年は、寒川町にある寒川神社と茅ヶ崎市の鶴嶺八幡社をはじめ、子供神輿も含めて各神社のお神輿、約40基が茅ヶ崎の海岸に集まって、みそぎ祓いの神事が行われました。
神事の最後に、関係者によって玉串の奉奠が行われます。茅ヶ崎郷土会も以前から玉串を捧げる一員になっています。
レポーターは、今年はたまたま芹沢にある腰掛神社の役員を仰せつかりましたので、準備段階から浜降祭に携わりました。
玉串奉奠が行われるとき、腰掛神社をちょいと抜けて、郷土会会員として玉串を捧げてきました。
準備段階から写真を撮りましたので、今年の浜降祭の流れを紹介しようと思います。
お神輿と一緒に大勢の担ぎ手が海岸に行きます。その担ぎ手が神事の間に休む場所を確保しなければなりません。場所取りに、祭りの前々日の14日夕方、だいたい決められているその場所に杭を打ってテープをめぐらし「ここは腰掛神社の休憩所だよ」のしるしをします。
前日にはお神輿を納める場所を整える仕事があります。この場所も事前に決められています。腰掛神社のお神輿は以前から寒川神社の隣に納めることになっていて、向かってその左側です。
竹竿の先にサカキの枝を指し、神社名を書いた幟を立てておきます。幟を竹竿に巻き付けてあるのが、腰掛神社の場所です。
この日は海風の強い日で、竹竿を立てるに苦労しました。
寒川神社の場所は、2~30㎝ほど砂を盛って高くしてあり、そこにハマゴウの小枝と海藻が敷いてありました。浜降祭の始まりを語る話の中で、海から拾い上げられたお神輿を砂浜に置くのは恐れ多いことなので、これらを敷いた上に据えたということになっています。
各地のお神輿は、夜中の2時、3時にそれぞれの神社を出立します。海岸に着く頃ようやく夜明けです。
腰掛神社の神輿は大型トラックに乗せられて、比較的早く到着しました。担ぎ手はチャーターした2台のバスに乗りました。各神社のトラックとバスが続々と集まりますので、国道134号は規制されます。
トラックから降ろされたお神輿は海岸を目指します。
前々日に用意した休憩所にも次第に人が集まります。
そのすぐそばには屋台店が列をなし、順次店を開けていきます。
次第に休憩所も満員状態になります。
屋台店からは良いにおいが漂ってきます。
明るくなるに従ってお神輿の数も増えます。見物の人たちもどんどん増えてきます。
芹沢は、茅ヶ崎市の一番北の端に位置しています。朝の2時に宮立ちした腰掛神社の神輿振りです。
広い海岸を、あっちに行ったりこっちに来たりしながら、お神輿が決められた場所に納められると、神事が始まります。40基ほどのお神輿がすべて着座するのに3時間ほどかかりました。
神事は予定どおりに7時から始まりました。
神社ごとに海のもの、山のもの、お神酒が供えられます。
やがて祝詞が読み上げられます。祝詞奏状は寒川神社の宮司さんです。
祝詞が終わると、参加神社や関係者が玉串を供えます。
神事が始まってここまでに約1時間かかりました。
砂浜を真夏の太陽が遠慮会釈なく照りつけます。
その間ずっと立って神事を行う神職の皆さんも大変でしょうが、椅子は用意してあるものの、参列している方も大変でした。
帽子は持っていましたが、神事の間は被っている訳にはいきません。
年々薄くなる頭髪は太陽光線をさえぎる力もなく、脳みそが煮えるようでした。
茅ヶ崎郷土会としましては玉串奉奠の画像が欲しかったのですが、カメラを構えるのも遠慮しましたので、肝心の画像は無いのです。
photo & report 芹澤七十郎