四チョウナイのサイノカミとサイトヤキ
中島には四つのチョウナイ(二ツ谷・本宿チョウ・東チョウ・西チョウ)があり、それぞれに一カ所ずつサイノカミ(セーノカミともいう。道祖神)を祭っています。
2018年(平成30年)1月14日、そのサイノカミ祭りを記録しました。
正月14日・15日を小正月といいます。このころ火祭りを行う習俗は全国に広がっています。神奈川県内では、この火祭りはサイノカミの祭りとなっていて、サイトヤキとかセートヤキとか言われてきました。最近はどんど焼きとかだんご焼きと呼ぶことが多いようです。
このようなチラシが家々に配られました。
今年の小正月は土・日曜日に当たっています。昔からサイノカミは子どもたちの神様とされてきましたので、各地でにぎやかに行われました。中島ではこの日の祭りを「サイノカミのお日まち」と言ってきました。
国道一号(東海道)ぞいの東チョウと西チョウでは、幟が立ててありました。東チョウの幟には「奉献猿田彦大神 平成二十六年一月十四日 中島東組氏子中」とありました。
幟が立てられる前の、東チョウのサイノカミです。
国道一号に架かる馬入橋のたもとに祭る西チョウのサイノカミです。幟には「奉献道祖神 昭和五十八年 亥一月十四日 西町氏子中」と書いてありました。
正月の飾り物や古いお札などは、飾り終わるとサイノカミに預けます。西チョウのサイノカミです。
これは西チョウのものですが、東チョウと西チョウにはこのような灯籠も掲げてありました。昔はここで小屋を建てて子どもたちがその中でサイノカミを祭っていたことの名残と考えられます。
本宿チョウのサイノカミです。納められた御飾りでその姿が見えません。
14日(日)、10時から自治会館で団子作りが行われていました。団子は青、赤、白の三色。米の粉をこねて蒸して作ります。
本宿チョウのサイトヤキは親水公園で行われます。”ぶどう園”という、新しく移り住む人たちのチョウナイもここに集まります。
午後3時からと触れてあったので、団子を持った人たちが集まってきます。
団子は柳の枝に刺します。サイトヤキの火であぶった団子を食べると、虫歯にならないとか病気にならないとか言われてきました。
正月に書き初めをしますが、この火で燃します。燃えながら高く舞い上がると“手が上がる”、字が上手になるといいます。
昔はサイトヤキは子どもたちが行う祭りでした。その名残で、集まった子どもたちにミカンが配られていました。
この日は風のない良い天気でした。サイトヤキの火にあたった人たちは、この一年無事に過ごすことができることでしょう。
東チョウの北側の位置から撮影しました。
photo & report 平野会員
取材ご苦労様でした
時間があれば助手をするのは吝かではありません
取材の予定を教えてください(それも面倒ですね)
必要の折で結構です
14日の中島の団子焼きには皆さんをお誘いすれば良かったと今思っているところです。
急に思いついて出かけました。親水公園には羽切さんが来て下さいました。(私が行ったら、呼びに行ってくれた人がありました。)
今後はお誘いしようとおもいますので、よろしくお願いします。
寒いところ取材ありがとうございました。まだ、このような風習が残っているのは貴重です。三色のだんごは昔からでしょうか。私の実家などでは白だけでした。3月のお節句には3色のお餅をつきましたが、サイノカミは歳(とし)神様が歳(さい、せい)の神になったのでしょうか?。私の実家では新年には3が日歳神様にお神酒(おみき)を上げておりました。新しく歳神様用の棚を作っておりました。あてずっぽうで申し訳ありません。参考まで
年神とサイノカミは別の神様とされています。ともに日本人にとっては重要な神様となっています。どんど焼きは盛んですが、それがサイノカミ(道祖神)の祭りであることは知らない人が多くなっているようです。