柳島海岸の崩落と修復工事を追う⑥ 蛇籠による崩落修復工事

茅ヶ崎の海岸の砂が流出して砂浜がやせ細っています。
一市民としては気になることなので、柳島海岸での経過を追っています。
今までに、このコーナーで5回掲載しました。

① 2021年1月19日up 「柳島海岸の養浜工事
②     2月13日up 「柳島海岸 また崩落
③     2月18日up 「海が荒れる
④     3月 3日up  「柳島海岸またまた崩落」 
⑤     6月 8日up  「柳島海岸の崩落と修復工事を追う

⑤は、3月1日に修復工事が終わったにも関わらず3月6日にはまた崩落が始まったこと、そしてその修復工事が始まる直前の4月23日までの様子を掲載しました。
その間の3月12日、この海岸の担当部署に聞いたところ、次の修復は「蛇籠」で行うとのことでした。

今回は⑥として、3月6日に崩落した所の修復工事が始まった5月15日から、工事が終了した7月10日までの様子を掲載します。
前田会員が根気強く撮影を続けました。
reportは平野会員ですが、説明に間違いがあるかも知れません。

修復工事が始まる前の様子
2021年5月14日時点での崩落現場

サイクリングロードの脇、ギリギリのところまで崩れている部分

ある日、杭が打たれた 5月15日

工事現場の範囲を示す杭

工事の材料が運び込まれる 5月22日

大きめの砂利 大きいのは人の頭くらいある
金属の網 蛇籠になるのだろう

そして復旧工事が始まった 5月28日

袋に入れた砂利を積む

砂利袋と蛇籠を積むところは、サイクリングロード脇まで崩れたところのよう

工事のか所は2か所あって、一つはサイクリングロードの脇まで崩れたところ
もう一つは、崩れがロード脇までは行っていなくて被害が比較的少ないところ

工事が進む 5月30日

被害の少ないところは、崩れた法面に土を入れて、機械で押しつけて固めたと思われる
崩壊のひどいところは、蛇籠を埋めて、その上に砂利を詰めた袋を積む

蛇籠積みはほぼ完了か 6月10日

画像の向かって右側が崩壊のひどいところ 砂利袋がさらに積まれたかどうかは確認していない
左側の少しだけ写っているところは、法面を補修したところ

工事は仕上げに向かう 6月5日・6月13日

奥の方は蛇籠の上に土を被せて埋めた部分
手前のキャタピラの跡のある方は、崩壊の少なかった部分
主要な工事は終わったようだ

法面の上にも工事が及ぶ 6月15日・6月21日

6月15日西を向いて撮影
比較的被害の少なかったところ
6月21日東を向いて撮影
ロート脇まで崩れたところ

工事はほぼ完了 6月22日・6月24日

もう崩れないで欲しいと願う
フェンスもついた
舗装も終わったか

しかし、心配の種がひとつ現れる 7月2日・3日の大雨

7月6日東を向いて撮影
2日と3日の大雨は熱海市の土石流を引き起こした


7月8日西を向いて撮影
翌日には修理されていたが、また起こらないとは限らない

柳島でも、修復工事の終わったばかりの法面の肩の一部を流した
おそらく雨水がここに集まって流れ下ったのだろう

通行止めが外れた 7月10日

早朝の様子

5月半ばから2ヶ月ほどを要した復旧工事が終了した。
私たち市民にとってはとてもありがたいこと。

しかし、世界中で、海をめぐる課題はますます大きくなっている。
私たちに何ができるのか、考え込んでしまう。
「考え込んでいるだけではダメだ」といわれそうだが。

photo 前田会員
report 平野会員

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柳島海岸の崩落と修復工事を追う⑤ 2021.06.08

2021年03月01日から同年4月23日までの崩落現場

相模川河口に近い柳島の海岸で、波元の崖の崩壊とその修復工事が繰り返されています。
このことに気づいたのは今年になってからからですが、恐らく何年か前から続いていたことででしょう。
茅ヶ崎の海岸の砂浜がやせ細って、かつてはなだらかだったところが崖になっているところもあり、茅ヶ崎に住む者としては心配事の一つです。
海岸を管理しているのは藤沢土木事務所という県の部署です。たくさん所管している業務の中で、痩せる砂浜を管理し、手当てしていくことは大変な仕事だと思います。
なにしろ相手は大海原なのです。

柳島に住んで、海岸等の写真を毎日撮影している会員の前田さんが、その写真をこの茅ヶ崎郷土会のHP編集担当である私に送って下さるので、日を追って公開しています。
茅ヶ崎市内の「できごと」の一つとして記録しておくためです。

今までにupした記事は次のとおり。
① 2021年1月19日up 「柳島海岸の養浜工事
②     2月13日up 「柳島海岸 また崩落
③     2月18日up 「海が荒れる
④     3月 3日up 「柳島海岸またまた崩落」  

そして今回、⑤回目として、今年の3月1日に一応終了した崩落修復工事のあとの様子を、4月23日まで公開します。

前回の修復

前回の崖の崩落は2021年2月16・17日でした。荒天で海が荒れて海岸を襲い崩落しましたが、3月1日には次の写真のように、プラスチックの袋に砂を詰めた土嚢を積んで、仮復旧と思われる工事が終了しているように見えました。
並べた土嚢で、押し寄せる波を止め、また崖の上から落ちてくる砂を止めるための工事のようでした。

崩落する海岸の位置

Googleマップから切り取った相模川河口付近です。相模川の向かって左側は平塚市。
崩落現場は養浜事業で設けられた石積み護岸の東側(右側)です。
崩落すると修復されるのですが、サイクリングロードのすぐ脇まで崩落することがたびたびあるようです。
この場所に限って何回も崩落するのは、石積み護岸が影響しているのではないかと、素人ながら考えます。石積み護岸のすぐ右側の砂浜がえぐれているのも同じ原因ではないでしょうか。

積まれた土嚢が崩れる

最初の画像で見たように、3月1日には一応土嚢が数段積まれていました。
それが、5日たった3月6日には上の写真のように崩れていました。
この間、海が荒れたのかどうかは私たちに記録がなくなぜ崩れたのはは分かりません。
しかし写真から読み取れるのは、波が寄せて土嚢を崩したのではないかということです。

崖の上では地割れがして崩落が始まっています。波打ちぎわの砂が波によって持って行かれると崖が崩れていくのでしょう。向かって右側の写真は崩れる崖の様子です。

サイクリングロードの部分まで及んできました。

もちろんサイクリングロードは通行止めです。


砂が流され、崩落は進みます。
土嚢が砂に埋まって人の目に触れなくなれば、何事もなかったような日常がが戻ってきます。
3月1日に土嚢積みが終わって、50日ほどたった日の風景です。

2021年2月28日の朝のラジオで次の様に放送していました。
日本では明治39年(1906)から海面水位の統計をとっているそうです。
気象庁発表で、2020年の日本沿岸の海面水位は、年平均(1981~2010)と比べて約9㎝高く、過去最高の値だったと。黒潮が太平洋側沿岸に近づいて流れているからだとラジオは言っていたようですが、私の聞き間違いの所があるかもしれません。

2021年3月12日(金) 午前中、海岸浸食について市役所と藤沢土木に電話してみました。
市役所の農業水産課(だったと思う)では、茅ヶ崎市役所はこのことの担当ではないが崩落のことは確認している。藤沢土木を紹介する、とのことでした。

藤沢土木に聞きました。
海岸浸食は砂の流失によるもので、相模川上流のダムに溜まる砂を運んできて埋めている。
現在の崩落については崖下に蛇籠を置く計画を検討中、とのことでした。

photo 前田会員
report 平野会員

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シジュウカラの巣立ち

柳島に住む前田会員のところでシジュウカラが卵を産み、それが孵(かえ)って、昨日(5月20日)巣立っていった。
大喜びの前田さんからそのように連絡があった。
前田さんは自分のブログをほとんど毎日投稿している。
そのブログに、巣箱づくりから始めて、子育て、巣立ちまでを掲載していたので、過程を追いながら、あらためてここにもアップしておこう。
太字の説明文は前田さん。
普通のフォント文字は編集子。

2月28日 巣箱づくり

今日は廃材を使って野鳥の巣箱づくりをする。
直径3㌢の穴なのでシジュウカラが巣を作るのを待つとしよう。屋根の部分は蝶番(ちょうつがい)で開け閉めができるようにしたかったのだが、古い蝶番は動かない。仕方なく紐で屋根を止めるようにした。これなら掃除も容易にできるというものだ。

3月2日
夜中の何時ころに雨が降っていたのだろう。
午前中、巣箱の補修をした。底板の部分に5か所穴を空けて水が溜まらないようにする。

4月3日 シジュウカラ、巣箱に入る

今、シジュウカラがしきりに鳴いている。
巣箱に入ったので縄張り宣言をしているのだろうか。番(つがい=ペア)のシジュウカラが巣箱を頻繁に出入りしている。うかつに外に出られない。驚かせてしまってはかわいそうだ。
巣作りしてから何日くらいで卵を産んだりヒナが巣立ったりするのだろうか。この後調べてみよう。

北海道大学大学院 環境科学院 生物圏科学専攻 動物生態学コース 小泉研究室のサイトに「カラ類の繁殖生態 ~シジュウカラの営巣から巣立ちまで~」というページがあり、産卵から抱卵(ほうらん)、孵化(うか)、巣立ちまでを紹介している。
それによると、
  産卵は1日一個
  10個ほど産卵
  すべての卵を産み終わってメスが抱卵
  2週間で孵化 メスは、裸のヒナを温める 雄が給餌
  孵化後13日で羽根が生えて飛べるようになる
  17日で完全に飛べる 巣立ち
とあった。

5月10日 ヒナが孵(かえ)る

シジュウカラが孵った。親鳥がひんぱんにエサを運んでいる。
巣箱のかけてある梅の樹の下でヒナの鳴き声を聞いたと、第一発見者の言。
私は、巣箱の出入り口の穴を飽かず眺めている。
もう一つ巣箱をかけてある。北側のポンプ場の敷地内である。道路からも見えるし、近所の子供たちも楽しみにしているので、叶えたいものだ。
これらの巣箱が成功すれば、巣箱づくりの輪を広げる活動でもしたくなるというものだ。

いやいや欲を出すのは止めよう。まずはヒナの巣立つのを待つとしよう。

抱卵は2週間としてこの日から逆算すると、卵を産み終わって抱卵を始めたのは4月26日だったということになる。
その卵がもしも10個だったとすると、1日に一個ずつの産卵だから、4月17日から生み始めたことになる。

5月11日・13日 子育て中

5月11日
親鳥がくわえているのは雛の糞。
先に紹介した小泉研究室のサイトには、親から餌を貰って飲み込んだ雛が、その親に向かってお尻を向け、糞をする。すると親はその糞をくわえて巣箱を出る動画がある。
巣箱の中を汚さない小鳥の習慣である。

5月13日
私は部屋から巣箱の穴を見ている。
雨が降っているが、親鳥は頻繁にエサを運んでいる。
何度もシャッターを押すが空振りばかりである。撮れたと思ったらピンボケだ。昨日は出入り口で静止したのに、今日は勢いよく飛び込んで、出る時も素早いのである。雨に濡れないように迷いなく動いているのかもしれない。昨日よりも巣箱の中のヒナの鳴き声も大きくなった。子育て真っ最中なのだ。
窓を開けているので寒くてしかたがない。もう少し眺めていよう。これから先にいい写真が撮れるかもしれない。

5月20日 ヒナの巣立ち

巣箱の中のヒナの鳴き声が大きくなった。
いつ頃巣立つのかなぁ~と思っていたら、それは突然やってきた。
親鳥が盛んに鳴く。ヒナが巣穴の丸い窓から顔を出す。幼い顔をして外をうかがっている。親の呼び声に呼応して次々と飛び出す。我が家がひっくりかえったような大騒ぎ。孫たちも隣の窓から声援を送る。何やら厳かな儀式でも眺めている心境になる。
良かった良かった。無事に巣立った。ず~~と気にかけていたので、ひと安心というか、脱力感に襲われている。
昨日の雨の中、部屋の中から巣箱を眺め続けた。何度もエサを運んでいる様子を確認した。親鳥のひたむきな行動に感動していたものだ。
 次はいつ頃やってくるのかな?

5月21日 巣立ったあとの巣箱を点検

シジュウカラが巣立った巣箱を確認する。
ヒナが一羽死んでいた。嘴も羽もしっかりしている。巣立つ何日か前に死んだらしい。テッシュペーパーにくるんで畑に埋める。
フンは最後に残ったヒナの分だろうか。3個くらい落ちていた。次の巣作りのために取り除いた。
巣箱をよく見ると床一面に苔(こけ)が敷いてある。その下はスポンジのような白い繊維質のものが見える。ふわふわなカーペットのようだ。どこかで見たような気がする。車庫のブロックの穴に、金魚飼育の水を濾過するスポンジを詰めてあった。どうもその素材を使ったらしい。シジュウカラの理想の住まいだったのだろう。全て嘴(くちばし)一つで運んだのだから立派である。
ここ数日、外で作業をしているとシジュウカラに叱られていた。邪魔するなとばかりに鳴かれていた。これからは心おきなく外に出られるのは嬉しい。
巣立ったら、物置の裏の片づけをしようと思っていたので決行する。
シジュウカラの子育て中はスズメのエサ台にエサをやらなかった。子育てに集中してもらうためだ。これも復活する。
強風が吹いている。スィートピーが大きく揺れている。紐で支える。ユリも1㍍もの高さになってきたので支柱を立てる。
 さて次は何をやろうか

photo 前田会員
report 前田会員・編集子

「茅ヶ崎の野鳥たち」の中にもシジュウカラを掲載しています。
茅ヶ崎市の鳥に選ばれている鳥、シジュウカラはこちらから

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